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Hack & Sports

Microsoft エバンジェリスト&トライアスリート 大田 昌幸の個人ブログ

Kinect v2 開発に必要な Visual Studio のインストールとサンプルの実行

Kinect Technology

こんばんは、Microsoft Ventures Tokyo の大田です。

最近 US へ出張してきて、Web やモバイルから医療やハードウェアなど「画面の外の世界」に注目が集まってきていることを紹介させていただきました。

画面の外の世界をハックするには、リープモーションや各種センサーなどがありますが、人間の全身の骨格情報などを詳細に取れる Kinect 開発は熱い!と思い、最近はもっぱら Kinect v2 をハックしたり勉強してばかりいます (もちろん、普段接しているスタートアップの皆様が興味を持ってくれているから勉強しているという事情もあります)。

 

せっかく調査・勉強しているので、これから Kinect v2 で開発を始める人にとって役立つノウハウなどはどんどん共有していきます。開発のためには環境構成が必要なので、まずは環境構成に関する以下 3 つの記事を書いていきます。

今回は、2 つめの Visual Studio のインストールとサンプルプログラムの実行に関する記事を書きます。

 

(New 2015 9/22 追記) このブログの内容を詳しくまとめた書籍を出版しました。詳細は以下の記事を参照してください。

nt-d.hatenablog.com

 

自分に適した Visual Studio を選択する

Visual Studio を既にお使いの方はご存知かと思いますが、Visual Studio にはいくつかのバージョン、エディションが存在します。

Kinect for Windows v2 開発に必要なバージョン

Visual Studio には様々なバージョンがありますが、Visual Studio 2012 か Visual Studio 2013 が必要になります。

ダウンロードページの [Sysytem Requirement] の箇所を参照。

有償エディションと無償エディション

Visual Studio には有償版の Ultimate, Premium, Professional, Test Professional と、無償版の Express があります。Kinect for Windows v2 開発は無償版の Express Edition でも可能なので、Visual Studio 導入のために追加のコストは必要ありません

Express エディションは有償版に比べて制限事項もありますが、Kinect v2 開発において困りそうなポイントを見つけたら順次このブログで紹介していきます (可能であれば回避策も紹介したい)。

 

もしご自身の会社が BizSpark などを通して MSDN Subscription をお持ちの場合にはUltimate エディション等の機能がリッチな有償版をお使いいただき、そうでない場合にはこのページから Express 版をダウンロードし、お使いいただければと思います。

 

2 つの Express エディションからの選択

IDE としての Visual Studio Express 2013 は 3 つあります。

それぞれ、Web 開発用、タブレット向けの Windows ストアアプリ開発用、デスクトップアプリ開発用です。このうち、Kinect v2 開発には赤く色をつけた 2 つ (ストアアプリ用、デスクトップ用) の Visual Studio が利用できますので、開発したいシナリオにあわせてインストールしてください。もちろん、2 つともインストールすることも可能です。

※有償エディションは 1 つの Visual Studio で ストアアプリ、デスクトップアプリの両方を開発可能です。

 

個人的には、Kinect 用のアプリを Windows ストアを経由して世界中の Windows へ配布できるというのは胸熱なので、今後はストアアプリをメインでブログを書いていく予定です。

 

実際に Visual Studio をインストールする

では、実際にインストールしてみましょう。今回は "Visual Studio Express 2013 for Windows" を例にインストール方法を紹介します。"Visual Studio Express 2013 for Windows Desktop" もほぼ同じ手順でインストール可能です。

※有償エディションのセットアップには、msdn subscription のページ等会員の方しかアクセスできないページを表示する必要があるので、今回は割愛します。

※ この手順は、2014 年 9 月時点での手順です。将来的には細かな差異が発生する可能性もあります。

  1. Visual Studio のダウンロード用ページへ移動します。

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  2. "Visual Studio Express 2013 with Update 3 for Windows" をクリックすると詳細が表示されるので、赤枠で囲んだ [今すぐインストール] というリンクをクリックします。デスクトップアプリを開発したい場合には、"Visual Studio Express 2013 with Update 3 for Windows Desktop" の方をクリックしてください。

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  3. マイクロソフトアカウントでのサインインを求められるので、サインインします。

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  4. 左側の [Express 2013 for Windows] をクリックします。なお、僕のアカウントは MSDN サブスクリプションを持っているため、Ultimate エディションも表示されています。

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  5. exe 形式のインストーラーがダウンロードされるので、ファイルをダブルクリックして実行します。なお、ダウンロードと同時に Visual Studio Online のページが表示されます。これは、ソースコードバージョン管理を含んだオンラインのコラボレーションシステムなのですが、Visual Studio のインストールに必須の要素ではないので今回は説明を割愛します。

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  6. Visual Studio Express 2013 のインストーラーが起動します。(ライセンス条項をご確認の上) [ライセンス条項およびプライバシーポリシーに同意します。]チェック ボックスにチェックして、[インストール] ボタンを押し、インストールを開始します。

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  7. 途中で再起動を求められるので、[今すぐ再起動] ボタンを押して再起動をします。

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  8. 再起動すると、ログイン後に自動的にセットアップが継続しインストールが完了します。

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  9. インストール後、Visual Studio を起動すると、Visual Studio へのサインインを求められます。必須ではないですが、開発環境の設定をクラウド上に残すことができ、どの PC でも設定を同期できるようになるので、VS ダウンロード時に利用したマイクロソフトアカウントでのサインインをお勧めします。

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 Kinect v2 用のサンプルを実行してみる

さて、インストールも終わったので Kinect v2 のサンプルを動かしてみましょう!

  1. まずは SDK Browser v2.0 を起動します。今回はストアアプリのサンプルをダウンロードしたいので、[Samples: Windows Store] をクリックしましょう。ストアアプリ用のサンプルが表示されるので、"Body Basics-XAML" の横の [Install] ボタンをクリックします。インストールと記載されていますが、実際はソースコードが指定された場所に保存されます。

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  2. 配置されたフォルダー内には複数のファイルがありますが、ソリューション ファイル (*.sln) をダブルクリックして開きます。なお、Windows 8.1 環境では既定ではファイル名の拡張子は表示されないので、必要に応じて [表示] タブの [ファイル名拡張子] チェックボックスをチェックして、拡張子を表示させてください。

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  3. SDK に含まれるサンプルは Windows 8 にターゲットされたプロジェクトのようで、Windows 8.1 への再ターゲットが必要というメッセージが表示されます。[OK] をクリックして先に進みます。

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  4. Visual Studio の画面が表示され、画面右側のソリューション エクスプローラー (プロジェクトに関連するファイルを見る画面) に "再ターゲットが必要" というメッセージが表示されます。

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  5. この画像で青くなっている部分 "BodyBasics-XAML (再ターゲットが必要です)" を右クリックして、"Windows 8.1 に再ターゲット" をクリックすると [プロジェクトとソリューションの変更をレビュー] 画面が表示されるので、[OK] ボタンをクリックすることで、Windows 8.1 への再ターゲットが終了します。

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  6. その後、キーボード上で [F5] キーを押すか、[デバッグ]-[デバッグ開始] をクリックすることでデバッグ実行が開始されるのですが、このままでは"型 'System.IO.FileNotFoundException' の例外が BodyBasics-XAML.exe で発生しましたが、ユーザー コード内ではハンドルされませんでした 指定されたモジュールが見つかりません。(HRESULT からの例外:0x8007007E)" というエラーが発生するので、[中断] ボタンをクリックします。

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  7. その上で、■ボタン (以下の図で赤枠で囲んでいる場所) をクリックし、デバッグ実行を中止します。

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  8. ここから先の手順では、エラーを回避するために、プロジェクトを編集します。ソリューションエクスプローラ上で [参照設定] (以下の図で青い部分) を右クリックし、[参照の追加] をクリックします。
  9. [参照マネージャー] が開かれるので、[Windows 8.1]-[拡張] を選択すると、"Microsoft Visual C++ Runtime Package" の左隣に警告マークが表示されていることが確認できます。

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  10. "Microsoft Visual C++ Runtime Package" の左隣のチェックを外し、"Microsoft Visual C++ 2013 Runtime Package for Windows" の左隣のチェックをオンにした上で、[OK] ボタンをクリックします。

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  11. 改めて、デバッグ実行をしてみましょう。今度はうまく動作して、Kinect 用の Windows ストアアプリが起動します。

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これにて Kinect v2 用の開発環境を構築し、プログラムを動かすことができるようになりました!引き続き、Kinect v2 開発の記事を書いていくので、楽しく開発を続けていきましょう!

上記のエラーを回避するために、facebook にて様々なフィードバック & 解決策の提示をしていただきました皆様、ありがとうございました!